大山の田芋畑

【那覇周辺360度カメラお散歩シリーズその2】 は、宜野湾市大山の田芋畑です。

田芋は、沖縄で伝統的に食されてきた里芋の一種で、稲のように水田で栽培されます。

稲よりも早く伝来した作物であることから、正月、お盆などの伝統行事に欠かせない食材となっています。

宜野湾市大山の田芋畑は、国道58号線と宜野湾バイパスに挟まれた崖下の平地で、南北1.5kmに広がっています。

戦前は那覇への水源として使われてきたほど水量の豊富な湧水があり、稲が栽培されていた時期もありますが、1960年代後半から田芋の生産地として知られるようになりました。現在も県内では金武町と並ぶ田芋の生産地です。

水田は湿地環境でもあることから、市街地に近いながらも様々な絶滅危惧種の生物が確認されており、貴重な生態系を残す場所でもあります。

360度カメラで撮影したVRツアーをご覧ください。


大山の湧水

ただ、最近は周辺に大規模なマンション等が建ち始めて湧水に影響が出ているとのことです。3箇所ある湧水のうち、1箇所は水が出ていませんでした。近年は高齢化が進んだこと等で、畑の耕作放棄が増えているようです。都市計画上も市街化区域となっているため、次第に住宅地に変わってゆくのでしょうか。

2022年5月の沖縄タイムスの記事に田芋畑の現状が紹介されています。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/966243

青々とした田芋畑が広がる風景が失われるのは残念ですね。

担当:濱村

編集:O

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