ローカルにしてグローバル?!首里の山城まんじゅう。

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今回は、那覇おやつというテーマなので、3大まんじゅうのひとつとも言われ、首里で有名なお饅頭、「山城(やまぐすく)まんじゅう」(那覇市首里真和志1-58)に行って来た!

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山城まんじゅうは首里城の近くにある創業120年以上の老舗の饅頭店さんだ。僕が最初に行った時には、午後2時でももう完売していた。

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山城まんじゅうの本当の創業は140年〜150年らしいが、沖縄戦の時に詳細が書かれた資料も燃えてしまい、詳しくはわからないそうだ。製造販売するのは山城まんじゅう(一個120円)一種類のみ。昔ながらの製法を守り、小豆を約2時間煮込み、砂糖と水飴を加えて出来た粒あんを、小麦粉で作った皮で薄く包み、サンニン(月桃)の葉の上に敷き蒸し上げる。出来上がったまんじゅうは、サンニンの葉に包んで提供される。

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蒸し上がった山城まんじゅうは、サンニンの葉のいいに香りがして、しっとりした食感。龍潭通りの拡幅に伴い、新しくなった店舗では、以前と同様にテーブルやいすが置かれ、出来たてのまんじゅうをその場で味わうことができる。現在は、売れ行きを見ながら1日約200個を製造しているという。

「いろいろなお菓子を食べなれている子どもたちが『おいしい』といってくれてうれしい。地域の人たちに喜んでもらっているようで、励ましの言葉をいただいている」

と店を営む山城さんは言われていた。

「これからも昔ながらのやり方で伝統の味を守っていきたい。」

なお、店主は奥さんが代々やることになっているという。

首里高校の生徒や琉大が首里にあった頃は大学生もよく来ていたが、今は若い人は少なくなっているようだ。でも、那覇のお土産は山城まんじゅうがいいと決めているお客さんや、仏壇に供える為に買いに来るお客さん、昔食べた山城まんじゅうを懐かしんで買いにきてくれるお客さんも多いという。

実は、「山城まんじゅう」を勧めてくれたのは、沖縄大学の仲地学長。首里高校の生徒だった頃、よく通ったそうだ。

「1960年代前半です。1個2セントでした。5個で10セント。そばも10セントでしたが、当時のそばは具がそれほど載っていないので、今でいえば400円か500円ぐらいの感じです。それから類推すれば、山城まんじゅうは、今の貨幣価値に直すと1個80円ぐらいだったということになるでしょうか。5個の山城まんじゅうを、さんぴん茶とともに食べていました。」
店の奥にテレビのある4畳半ぐらいの畳の部屋があり、そこで座って食べていたという。隣のテーブルには女子高校生がいたりしたそうだ。

最近は、中国、台湾、韓国からのお客さんもよく来るらしく、中国語・韓国語でも食べ方が詳しく説明されていた。インターネットやガイドブックで紹介されているのかもしれない。ローカルがグローバルになりつつある!

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午後には売り切れることが多いので、早めに出かけるのがおすすめです。

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山城まんじゅう

営業時間10:30〜売り切れ次第終了

定休日:毎週月曜日、木曜日

〒903-0816 沖縄県那覇市首里真和志町1-58 TEL

(098)884-2343

取材、文:仲間