旧盆特集・ヤンバラ~家の場合

今年のお盆は8月8,9,10日でした。ゼミメンバーそれぞれのお盆報告。第一弾は大宜味村のヤンバラ~家(O)。

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山原

大宜味村田嘉里。100人前後の、のどかでいい村です。田嘉里川が流れています。まわりの山はほとんどがみかん畑です。

家外観

ウンケー(お迎えの日)は、ウンケージューシーを必ず作ります。オバ~とおばちゃんが作ったもので、具は豚肉と昆布、人参、だし汁。あと僕の集落では、生姜の葉を入れます。

2ウンケージュ−シー

1みんなでジューシー

なかびー(中日)は、普通の食卓のご飯を三食うさぎる(お供え)。この日は夜に家族でBBQしました♪一家団欒で久し振りのひと時でした。

3なかび

ウークイ(お送りの日)は、クワッチー(ご馳走)を作ってお供えします。僕たちのお家ではこんな感じです。

0てんぷら

天ぷらのメニューは、エビフライと魚天ぷらと豆腐、鶏の唐揚げ。

3-2中身汁

中身汁。

3仏壇3

仏壇に供えられているのはかまぼこやお餅など。積み上げられたお中元の中身は、米、洗剤、お菓子、シーチキン、コンビーフ、味噌、素麺、ビール、一升瓶・・などですね。

9時ぐらいになったら電灯を持って見送りのため、みんなで外に出ます。

4うーくい外

ウークイはお家の角でします。たぶん方角は西です。僕たちの家ではウチカビ(注:紙のお金)は燃やしません。その代わり1000円札をうさぎます(お供えする)。線香に火をつけているのはにぃにぃ。線香の向こうに見えるのはお酒です。

5うーくい

見送りが終わったらクワッチーをみんなで食べます。後は家族みんなでお酒を飲みながらおしゃべりをして楽しみます。

6満月

お盆の日は満月なんですよ~♪

文、写真:ヤンバラ〜

沖縄のローカリティをビジネスに。Habu Box取材記。

7月11日、北谷町にあるHabuboxアカラ店をゼミ一同で訪ねた。

Habuboxは、1979年創業の沖縄発のファッションブランドである。沖縄の多彩でローカルな文化をモチーフにしたオリジナルTシャツの他、レキオシアンというブランドでかりゆしウェアも展開している。Habuboxでアートディレクターを務める名嘉太一さんにお話を伺った。

太一さん
アーディレクターの名嘉太一さん。

Habuboxを運営するのは、株式会社プロジェクトコア(読谷村)で、創業者は名嘉太一さんの父で版画家として知られる名嘉睦稔さん。デザインや広告などを手がける会社であるが、自分たちで企画・デザインしたオリジナル商品を売るために35年前、Habuboxブランドをつくった。名前の由来の説明はいろいろあるが、沖縄を象徴するハブ(ちょっと毒のある感じ)とビックリ箱(遊び心)のイメージという。最初はリゾートホテルなどで販売していたが、1985年に恩納村のムーンビーチホテル前に直営第1号店をオープンさせた。その後、北谷町美浜や那覇の国際通りにも店舗がオープンした。

HabuboxのオリジナルデザインのTシャツの数々。一番人気は、ゴーヤの視力検査Tシャツらしい。最高視力は5.8!(ゴーヤー)と書かれている。パイナップルバージョンもある。絵の具からジンベエザメやハイビスカスが飛び出す発泡インクの立体感のあるグラフィックのTシャツも人気。最近はオリオンビール、オキコパンなど、地元企業とのコラボTシャツもよく出ている。オリオン座とアリ!カンパーイを組み合わせたデザインは、夜になると光る!

パイナップルT
こちらはパイナップルバージョンの視力検査Tシャツ。
エノグ
絵の具Tシャツ。発泡インクが使われていて立体的。よく見るとジンベエブルーとか、ハイビスカスレッドとか、ゴーヤーグリーンとか、色の名前もローカル。
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オリオンビールとのコラボTシャツ。ゼブラパン、ファミリーサンドなど、コアなコラボTシャツもある!

Tシャツのパッケージは昨年からオリジナルの箱を使っている。箱には商品の絵柄の説明や、ストーリーが書かれている。在庫管理も容易になったという。

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オリジナルの箱入り。サイズや絵柄がわかるので広げる必要がない。

新しいことにどんどん挑戦しているHabuboxだが、「ぽろゆし」という柄の入ったポロシャツも手がけている。リゾートウェアとして観光客へも人気で、県内のビジネスマンの仕事着としても定着している。なんと糸の染め、編み、生地の生産から始め、縫製まで中国で行っているそうだ。ぽろゆしは、琉球イオンとの提携でデザインを提供し、琉球イオンとのコラボラインもある。

ぽろゆし2-
明るい柄のぽろゆし。
ぽろゆし2
シックな色合いのデザインもある。

こちらはHabuboxが手掛けているレキオシアンのかりゆしウェア。かりゆしウェアは沖縄で縫製されているもので、工程にも厳しい基準がある。睦稔さんの版画をプリントした大胆なグラフィックのデザインで、他では見ないタイプ。

かりゆし3-
名嘉睦稔さんの版画がプリントされたかりゆしウェア。
レキオシアン
レキオシアンのカラフルな長袖シャツ。

カラビサソックスは、5本指で指先がない。夏に汗をかいてサンダルがはけなかった太一さんの個人的な体験から生まれた商品で、意外に共感され、売れる商品になったという。島バナナやゴーヤー、もずくなどのモチーフをトーンで表現した微妙な色彩の編みのソックスで、サンダル履きと合わせてコーディネートするリピーターも多く、おみやげとしても人気になっている。いかに共感してもらえるかが、商品の力になる。

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カラビサソックスについて話を聞く。うるまミックス、ゴーヤーモフモフ、ヤンバルクイナボーダーなど、ローカルなモチーフが微妙な色合いで表現されている。
カラビサ
島バナナイエロー、イリオモテヤマネコミックス。ほかにも、赤瓦屋根、もずく、イカスミ、アーサ、ジンベエザメ、打ち放しコンクリートのグレーなど。カラーバリエーションがおもしろい。

1985年の第1号店がオープンした時、太一さんは小学校5年生。かっこいいな、と漠然としたあこがれを持ち、高校はデザイン科に進学。卒業後は東京の専門学校で土木デザインを学んだり、内装の仕事をやったりした。20歳で帰郷、一般と同様に面接を受けて、父の経営するプロジェクトコアへ入社した。当初は、親子で仕事をする関係に戸惑いもあった様だ。その後、独立して焼き物を手がけたり、他社のブランディングにも携わった時期もあり、いろんな経験が今役立っているという。

「ローカルからグローバルにコンテンツやアイデアで勝負していかなくてはならない時代。Habuboxは沖縄のローカリティを売っている。沖縄は東京やニューヨークの真似はできないし、すべきでもない」

ビジネスの現場の話は刺激的でおもしろかった。名嘉太一さん、ありがとうございました!

みんなで
名嘉太一さんと、Habu Boxアカラ店2階にて。

 

HabuBoxアカラ店

〒904-0115 沖縄県中頭郡北谷町字美浜9-20

TEL:(098)936-8239

Email:akara@habubox.com

取材:ゼミ一同

写真と文:仲村、ヤンバラ〜、さっちゃん、O

パーラー三角。やんばる遠出編。

看板

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「ここってフルーツが食べれる場所じゃないんですか?」 観光客の人がパーラーのおばちゃんに向かってこんなことを言っていた。

気になったので聞いてみた。県外ではパーラーってどんなところ?

「パーラーって言ったらやっぱり資生堂とか、フルーツが食べられるところとか、パチンコだと思っていたけど、沖縄のパーラーはカフェと食堂の間って感じがした。道の側にある海の家って感じだね(笑)」

と話してくれた。

やはり県外と沖縄ではギャップがあるようだ。

沖縄の人にはパーラーは軽食屋のイメージが強く、県外にあるパーラーとは全然違った。

中部から北部にかけてパーラーを探してドライブをしていたらどんなに探しても全然見つからず、以前パーラーだった場所も閉まっていたり、こじゃれたカフェになっていた。

沖縄ではもうパーラーという言葉が死語になっているのではないのかと思うほど見つからなかった。

探し疲れて、昔からよく行くパーラーに行ってみた。

幼い子供からおじぃおばぁまで幅広い世代に愛されている「パーラー三角」は、やんばるの国頭村字桃原にある。店名の由来は三角形の形で海に突き出している土地にあるからとのこと。オーナーの島袋さんが昭和62年から始めて現在27年になる。もはや老舗のパーラーである。

島袋さんは

「みんなに愛されるお店にしたいさ〜。だから出来るだけ安くしてるわけさ〜」

と言っていた。

僕の一番のおすすめは「チキンバーガー」。

このボリュームで300円という安さ。

パンからチキンカツが大きくはみ出している元気のよさ。作り置きではなく、注文後に作り始める。だから、熱々だろうなとわかっているのに、つい大きくかじりついてやっぱりアチーッとなる。

チキンバーガー 編集

次におすすめは「とりかわ」、250円。

皿にたくさんのった鶏皮は味付けが濃い一品。

写真は食べ始めてからあわてて撮ったので、少し減っている。

とりかわ

新メニューである「ロコモコ」。

これで400円というのも驚きだ。

ロコモコは息子さんがサーフィンをしていてハワイに行った時に覚えた本場の味という。本格的なハワイのロコな味が楽しめますよ♪

ロコモコ編集

お店の後ろにはゆっくり食べられるスペースがあり、風通しがよく、くつろげる空間となっている。

お店の前のサトウキビ畑を抜けると、とても綺麗な海がある。そこで食べるのがお勧めだ。 やんばるまで来たら是非寄ってみては?

花

パーラー三角

住所: 〒905-1417 沖縄県国頭郡国頭村桃原23

Open11:00〜

定休日は特になし

取材、文:ヤンバラ〜

タコライス屋 D-KICK チップを砕いて新食感!若者たちの憩いの場!!

 

2013年7月に学生の街・那覇市長田にオープンしたD-kickはタコライスの専門店だ。

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目玉の「タコライスチーズ野菜」(660円)は、10種類のスパイスや調味料をブレンドしたオリジナルのミートに香ばしく炙ったチーズ、こんもり盛られたシャキシャキレタスとトマト、さらに小麦の香ばしいオリジナルのチップを砕いて食べる新食感のタコライスである。ソースは全部で3種類(HOT/MILD/SOFT)があるので、好みのソースをかけて。少食の人でも食べられるハーフサイズもある。

二番目に人気の「テリチキライス」(560円)は、女性に人気でリピーターが多い。しっかりとした肉の味付けに甘い照り焼きソースが絡みご飯がどんどん進む。

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デザートは珍しいアイスクリーム入りの「揚げパン」(150円~)。クリームと苺やバナナがふんだんに乗せられている。「LJMティー(レモンゼリーミルクティー)」(350円)は、アイスティの中にぷるぷるしたレモンゼリーが入っていて人気がある。

オーナーの川平さんの実家は居酒屋を経営していて、川平さんも昔から料理は上手だったらしい。昔からタコライスが好きで、「タコライス屋やりたい!」と言ったところ、奥さんが後押ししてくれ、「D-KICK」を始めた。

「那覇ではあまりタコライス屋が無くわざわざ中部まで行かないと食べられないから、若い人、学生にも食べて欲しくて始めたんだよ。」

何故こんなに美味しいタコライスが作れるのか?単純でシンプルな質問をぶつけると、
「僕がタコライスを大好きだからさ〜。だってみんな好きでしょ、タコライス。」
と楽しそうに語る川平さん。

奥さんに、旦那さんが独立して店を始めたいと思ったとき不安はなかったんですか、と聞いてみた。
「不安は全くなかった、居酒屋出身で料理は本当に上手だったから。昔からしたいって言ってたし。旦那がやりたいことは後押しするのが嫁の仕事だよ。」
と話していた。

店内のポップでカラフルな内装は奥さんがデザインしたという。もともと美容系の学校を出ていて、タコライスをイメージした内装とのこと。若者にとって居心地のいい空間だ。

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学生は50円引きと若い世代に優しい価格設定。全メニューTAKE OUTできるので、ゆっくり店内で食べる時間がない人でも大丈夫だ。是非一度足を運んでみよう!

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タコライス屋 D-KICK
代表 川平豊
那覇市長田2‐5‐18 丸政アパートA棟105
沖縄尚学高等学校前
TEL 070-5480-8293
不定休

取材、文:ヤンバラ〜